施術例
50代 男性 自営業
来院
2017年 8月
症状
右足足底筋膜炎
10年以上前から朝起きて1歩目右足を地面に付けると踵に激痛があり、家の階段を2階から1階に降りるのが辛い状態であった。
朝起き1歩目の痛みはあるが、歩き出して10歩目ぐらいから痛みが緩和されていくので歩くことはできる。
痛みが出るのは朝起きや動き出しで、動き出すと痛みが無くなってくるので日常生活には支障は出ていなかった。
1年前からウォーキングをしていて3、4キロ以上歩くと踵が痛くなるようになってきた。
極めつけはポケモンGOに夢中になり過ぎてしまい、10キロの距離を歩いたことによって脚を引きずるぐらいの激痛になり当院に来院される。
施術内容と経過
検査
上半身 左回旋強
上半身 左側屈強
下半身 左外旋肢
腹臥位時 脚長差あり 左足短い
初回施術
AKA仙腸関節調整
下腿筋肉、足底筋肉調整
後脛骨筋、長母指屈筋、長指屈筋弛緩
施術後の変化として踵を押さえた時の痛みは軽減する。
2回目施術 初回施術から3日後
朝起き1歩目の痛みの変化はなし
5回目施術 初回施術から2週間後
踵の痛み P.S10 ➡ P.S9
少し痛みが軽減する。
足底のアーチを作るためにテーピングをする。
10回目施術 初回施術から2ヶ月後
踵の痛み P.S10 ➡ P.S3
久しぶりに1キロぐらい走れたと報告を受ける。
15回目施術 初回施術から5ヶ月後
朝起き1歩目の痛みなし。
階段も普通に降りられると報告を受ける。
使用した手技 ポイントとなった部位
AKA仙腸関節調整
下腿筋肉、足底筋肉調整
後脛骨筋、長指屈筋、長母指屈筋弛緩
考察
朝起き1歩目の激痛は筋肉の炎症だと予想した。
炎症を起こしてしまった原因は姿勢の悪さと身体の歪みからくるものだった。
姿勢が悪く骨盤が後傾していて、股関節が外旋してしまうので股関節、膝で体重が支えられず足裏に体重がかかってしまう。
歩くと踵を地面に打ち付けるように歩いてしまうので、その繰り返しが炎症を作ったのでしょう。
原因を改善させる為に仙腸関節の動きを作り、お腹の筋肉(大腰筋)を弛緩させて骨盤を前傾させる。
骨盤が正しい位置になることで股関節、膝、足裏と下半身全部を使って体重を支えれるようになり足裏だけに体重が掛かることがなくなる。
骨盤のバランスが崩れていた事によって、後脛骨筋、長母指屈筋、長指屈筋の緊張が強くなり足底のクッションを無くしていた。
筋肉の緊張を弛緩させることで、伸び縮み出来る筋肉になり
足底のクッションができて痛みの改善に繋がったのです。
足底筋膜炎は自然には治りません。
痛みの根本原因から治しておかないと、今回の症例のように何年も引きずって悪化させてしまう事になります。