コルセットの矯正効果
人間が体の機能を正常に保つためには正しい姿勢を保つ必要があります。
しかし、近年では運動不足や裸足で歩く機会の欠如などの原因により、姿勢の歪みを抱えている方が増えてきています。姿勢が歪んでしまうと筋肉が縮んでいる部位と緩んでいる部位がアンバランスになってしまい、自力で正しい姿勢を保つことは難しくなってしまいます。
そこで役に立つものがコルセットです。姿勢矯正効果を持つコルセットを装着することで背骨が真っ直ぐになり、骨盤も本来あるべき位置に戻るため、自然と正しい姿勢が取れるようになるのです。
保温効果
背中痛は血行不良とも深い関わりがあります。
血の巡りが悪くなると酸素や栄養素の供給が不十分になってしまい、筋肉疲労が解消されにくくなって凝りや痛みを引き起こすことがあるからです。
コルセットは腹巻のような保温効果もあります。
腹部を温めることで腰回りの血の巡りがよくなり、背中痛の改善が期待できます。また、内臓も本来の機能を発揮することができるようになり、これもまた背中痛の改善につながります。
腹腔内圧上昇効果
腹腔は胃、腸、肝臓などを納めている空間です。
腹腔は収縮と拡張により、第二の心臓としての役割を果たすとされています。すなわち、腹腔の圧力によって血液が全身に循環され、内臓機能を高めることができるのです。
コルセットを装着することで腹腔内圧上昇効果が得られ、血液の循環機能が高まります。
それにより、背中痛の改善が期待できます。
また、腹腔は重たいものを持ち上げる時に上昇して体を支えるという役割を持つものでもあり、コルセットを装着すれば自然と腹腔内圧が高まるので重たいものも軽く持てるようになります。
これにより、肩や腰にかかる負担が減少するため、間接的に背中痛を和らげることにつながります。
コルセット使用長期間の注意点
コルセットはあくまで補助的な役割を担う道具であり、すべての根本的な問題を解決してくれる便利な道具というわけではありません。
姿勢の維持機能、体温の維持機能、腹腔の内圧の上昇機能というものは人間が本来持っている機能であり、これをコルセットで補う生活を長期間にわたって続けているとそれらの機能が少しずつ衰えていってしまいます。
最悪の場合、コルセットを装着しなければ健康を保つことができなくなるということも起こりえます。
また、コルセットの長時間に渡る装着は筋力の衰えも引き起こします。
コルセットを使用する場合、あくまで補助的なものだということを忘れないことが大切です。コルセットの装着は一定期間に止め、トレーニングやストレッチを通じて背中痛の根本的な解決を目指していくようにするといいでしょう。