施術例
女性 60代 主婦
来院
2016年10月
症状
右坐骨神経痛
(2年間)
歩くと右坐骨が痛くなる
時間にして約5分歩くと右坐骨が痛くなり
歩行の速度を遅くしなければならない
他人から言われて、自分でも歩く時に前傾姿勢になっていることがとても気になっていた。
気をつけるもののなかなか改善できないことと痛みが伴う事は避けられなかった。
カイロプラクティックや整骨院、整形外科にも行ったけど一向に良くならなく、当院のチラシを見て来院された。
施術内容と経過
初回施術
検査
上半身左回旋
下半身左回旋
パトリックテスト (―)
SLR(―)
FNS(―)
腰椎4,5番右側に圧痛著名
坐骨部圧痛著名
右短下肢
施術
骨盤調整
腰部多裂筋弛緩
右梨状筋弛緩
鼠径靭帯弛緩
大腰筋弛緩
施術後立位になりやすくなる
2回目施術 3日後
好転反応なし
歩行時の痛みは同じ
施術は初回施術と同じ
5回目施術 2週間後
PS10⇒8
「少しよくなったような気がする」と報告を受ける
施術は同じ
8回目施術 3週間後
施術方針を変える
内臓調整を加えて
肝臓・腎臓の調整をする
9回目施術 3日後
PS10⇒5
「右殿部の痛みはあるもののボリュームが下がった」と報告を受ける
施術に内臓調整を加えたことがいい結果になったので続けて施術
11回目施術
PS10⇒ 3
メンテナンスへと移行する
痛みの度合いが減り、歩行が随分としやすくなった
同時に施術した症状
左頚部の痛み(朝起き痛)
右肩挙上しにくい
使用した手技 もしくはポイントとなる部位
骨盤調整
腰部多裂筋弛緩
右梨状筋弛緩
鼠径靭帯弛緩
大腰筋弛緩
内臓調整
考察
坐骨神経痛は原因が特定されなく、改善がしにくい症状の一つです。殿部から太もも、ふくらはぎ、足までの痛みやしびれの症状を「坐骨神経痛」といいます。
原因として、椎間板ヘルニア、梨状筋症候群、すべり症、変形性腰痛症などがあります。しかし、特定されない原因によって坐骨神経痛になるケースも多く、今回の施術例もその一つです。
一般的には骨盤の歪みを調整し、骨盤周りの筋肉の弛緩することによって坐骨神経痛の痛みやしびれが変化するのですが、その時点で変化がない場合は内臓の疲労を疑います。
内臓疲労が伴うと骨盤の歪みを作ることになり、坐骨神経痛を患うことがあります。
肝臓は疲労したといって痛くなったり、変な感じになったりすることはありません。沈黙の臓器としても有名ですから、何の変化もありません。
しかし、肝臓の疲労があると肝臓の下にある右の腎臓を圧迫します。腎臓が骨盤の歪みを作り、結果として坐骨神経痛を伴うということになります。
今回の施術例でも内臓調整をした後から症状の改善がみられました。痛みやしびれは内臓と直結しないように感じますが、身体はすべてつながっている証拠でもあるのです。